問題を見る目 その1

【問題を見る目】

1.事象を捉えて感じる

“問題を見る目”とは何か?

人は、問題はどのように見ているのでしょうか?

人は、誰でも目の前にある事象を見ています。しかし、同じ時間、同じ場所、同じ目線で見ている事象が、人によって見え方が違うと感じることがあります。また、全く同じに見えていても、その事象の捉え方(感じ方)が違う場合があります。このように、同じ事象でも人の感じ方は、千差万別なのです。

ここで間違ってはいけないのは、このテーマは、捉え方の違いや誰も同じように事象を見ようということではなく、事象を同じような深さで見ることができる人が集まって議論することにより、問題解決の場が活性化され、前向きで生産的な議論ができるようになるという点を考えます。従って、同じ深さの千差万別の捉え方は、歓迎すべきものです。しかし、問題を捉える千差万別の深さを持つ人々が議論すると、議論を複雑にし、結果として、コラボレーションできず、議論に負けたものはしかり、勝利した者の中にも虚しさが残る結論を得ることになりがちです。

ではなぜ、千差万別の捉え方や感じ方になるのでしょうか?

まず、人は事象を見ている時、その時の状況に応じて様々なフィルターを用いて見ています。例えば、関心がない事象に関しては、非常に目の粗いフィルターで見ていて、見ている事象が目障りにならないように見えています。一方、関心がある事象においては、どんなに小さなことでも拾えるように、目の細かいフィルターで見ています。

ここで用いるフィルターは、心のフィルター(事象に対峙する心の働きの強さにより粗さが調整されるフィルター)と道具によるフィルター(細部を見るための双眼鏡や見たい粗さで収集されたデータのフィルターなど)があります。

次に、人はフィルターを通して見た事象に対し、様々な感じ方をします。例えば、“まあ少しぐらい良いか!”という感覚で見ると、事象を肯定的に受け入れて見ていることになります。一方、“こうあらねばならない!”と妥協しない感覚で見ると、事象を懐疑的に見る傾向にあり、そこにマイナスのギャップ(差)を感じると、その事象に何らかの問題があると認識します。ここでいう“感覚(フィルターと表現しても良かったのですが、あえて感覚としました)”は、その事象に対する“拘り”の強さによって、感じ方に違いが出ます。

このように、人は事象を見ている時、捉えるフィルターと感じる感覚とが複雑に交わって働いているということになります。このことが、人によって捉え方や感じ方に差を生む要因です。

そして、捉えるフィルターと感じる感覚の個人差は、その人が成長する過程で、経験したこと(実体験だけでなく模擬体験も含む)や学んだこと、感じたことを通して養われた価値観やモデル的な事象に対するイメージ(特に強く印象に残る失敗や成功の体験)形成の違いが影響しているようです。

このように、千差万別の捉え方や感じ方に関することは理解できますし、このような千差万別は歓迎すべきですし、議論の質を高めるためには、より拡散すべきことです。

しかし、捉える深さや感じ方の深さの違いは、議論を中断させ、集団を不幸な道に導いてしまうことがあります。特に、意思決定に影響を与える層に、深く捉えられず感じることもできず、人の意見も聞けない人がいると、その組織は不幸です。組織を取り巻く環境の運が強ければ成長できますが、そうでなければ、成長は望めないでしょう。

今の日本はこのような状態かもしれません。道路だけを問題にしていますが、燃料費が高騰し、様々なものが値上がり傾向にある今、本当に道路を作ることが先なのか?今、目の前の庶民の経済を楽にすることが先なのか?など、さまざまなことを見て判断するべきことです。また、道路は、経済が安定してからでも遅くはない案件が大半ではないでしょうか?必要性と優先度は違うのです。道路を前提とした議論ではなく、日本国民全体の中で必要性や優先度を問うべきです。国会の予算委員会の答弁やテレビ番組の政治家を始め評論家の皆さんの討論を聞いていると、虚しくなってしまいます。

大切なのは、問題をどのように捉えられるかということです。今後、真の“問題を見る目”を持つ、深く捉え深く感じることができる人が沢山でてくることを期待しつつ、次回は、“問題を深く捉え感じる”ということについて考えます。

200823日 RMS Ojima 

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研修プログラム

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Ⅲ業務革新の基本的な進め方の概要③

2.業務革新のステップの概要説明

⑴部門の存在目的を定義する。

③目的の設定にあたっての注意

各目的の設定にあたって注意したいことを以下に示す。

ア) 目的展開が手順とならないようにする。

たとえば、「受注情報を提供するため」とは何のためか問い掛け、「生産を準備するため」それは何のための問い掛け、「生産をするため」そしてそれは何のための問い掛け、「出荷するため」となったとする。

こうなると、目的の展開ではなく手順となり、何のためという質の表現が見えなくなる。

手順の表現が全く入らない様にするには、大変難しいことであるので、入ったとしても、質の表現が伴うように配慮することが必要である。

イ) 目的の質の表現には、具体的な評価尺度を表す表現は避けたい。

目的の質の表現には、評価尺度を表す表現となる。

しかし、目的展開は抽象度を上げることで、現在捕らわれている「見せ掛けの制約条件(これはそういうものだと、根拠がないのに思い込んでしまっていること)」を取り払うという意義があるので、そのことから考えると、質の表現は出来るだけ抽象度の高い表現で表す様にすべきだということになる。

 つまり、具体的な表現は避け、出来るだけ抽象的な表現で「質」の表現をするということである。

(例)は以下をクリックして下さい

「061921.pdf」をダウンロード

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現場の改善力について(1)

最近、現場力という言葉が使われるようになりました。現場力は、現場における業務遂行能力や問題解決力(現場の改善力)など正しく現場の力を指します。

どんなに素晴らしいシステムや制度を構築しても、現場がそれを実行するためのそのシステムや制度に導入に関する価値観やそれを遂行する能力を持たなければ、宝の持ち腐れになります。

今回は、様々な事象をポジティブに捉え、新しいことに拒絶反応を起こさないために、現実を肯定することなく、現場を前向きに変える元になる「現場の改善力」について触れることにします。

改善力は、問題の発見力(検知力)と問題の本質を見極める探求力それから改善案を作り出す創造力の3つの基本的な能力で構成されます。

1.問題の発見力

問題の発見力は問題を検知する能力、すなわち問題を問題として認識する能力です。改善をするためには、まず、問題を問題と認識しなければ始まりません。したがって、よりよい改善をするには、この問題の発見力を鍛えることが大切です。

しかし、ここで障害になることがあります。それは、人間の深層心理にある自分を守る意識が、問題認識を意識的に閉じてしまうことです。極端な表現をしますと、誰が見ても問題であるのに、それを問題として捉えるのではなく、様々な理由を揃えて問題を正当化しようとする行為です。強権的な上司や感情的な上司の前では、心理的に問題を問題であると言い難いものです。

以上のことから言えることは、改善をするには、問題の発見力が必要で、発見力を高める組織風土には、どのような問題にも責任を問わない風土が必要であるということです。責任を問う風土は問題を隠し、隠しきれないくらいに膨らんだ問題しか発見できません。結果、組織の存続を危うくするのです。したがって、問題の発見力を高めるためには、責任を問わない風土が必要で、このような風土は、問題を小さな火種の段階で発見することができ、問題を組織の知力に変換することができるのです。

個人の検知能力は、現状を問題であると判断するための「こうあるべきという状況・状態」を意識できているかどうか?また、「こうあるべきという状況・状態」の程度によって差が生じます。

仕事を行う上で、最も理想的な姿は、人手を掛けずに、その他の経費も掛けず、それらを達成するための時間も掛かけない姿です。しかし、現実には様々な制約条件があり、理想の姿は殆ど達成できません。そこで出てくる姿が、『あるべき姿』です。あるべき姿は、仕事を行う上で、人手もかかり、その他経費も必要になるし、時間も必要ですが、それらが必要最低限で達成できる姿を言います。このあるべき姿を理想に近い姿で描けるように訓練をすれば、問題の検知力を高くすることができるのです。

最近、問題を認識するために有効な日常の管理の視点として「見える化」という考え方が注目を浴びています。

例えば、営業実績をグラフ化して、それを皆が見えるようにグラフを拡大して貼りつけるという方法も見える化として取上げられていますが、これは「見える化」を単に見えるようにすることと勘違いしている例です。この場合、単なる実績を積み上げるのではなく、基準となるレベルを明確にし、その基準と比較することで問題を発見できるようにしたいものです。

見える化は、日常の問題を解決することに役立ちます。代表的な見える化の例は、トヨタ生産方式で取上げられる「あんどん」といわれています。「あんどん」は、ラインで異常が発生すると点滅し、問題が発生したことを誰の目にも分かるようにしたものです。その他に、在庫管理などに使われるダブルビン方式や納期管理におけるカムアップなどは古くから使われている方法です。それから、作業の進捗管理に使われる差立票やファイリングシステムは、プロジェクト管理や業務の工程管理に使われています。

日常生活の中では、先の見えないカーブで警笛を鳴らすということも見える化です。このように、目で見えるもの意外に音なども有効な手段として使われます。見える化は、アナログ的に、管理する対象の状態を表わそうとするもので、改善の必要性を感じさせるきっかけとして有効です。

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目的を部下と語れますか(1)

1.目的を語る上司の魅力
 
組織の目的を部下と語れる上司がいますか?
 
会社がそうだから仕方が無いからそうしてくれとか、そのように決まってしまったからそうしてくれと、自分の言葉ではなく、他人事のような話しかできない上司を尊敬できますか?
自分たちの夢を語れる上司に恵まれた部下は、幸せです。
 例えば、「行政評価」は何のために行うのでしょうか?行政評価をしろと言われるから行うのでしょうか?
 市町村長をはじめ、行政のトップは行政評価の目的をどのように語っているのでしょうか?
行政評価をどのような目的で導入すると自分の意志で語ることができているでしょうか?
 もし、自分の言葉で語ることができていないとすれば、その行政評価の導入は失敗するでしょう。
ただ、形骸化した行政評価を実行して税金の無駄遣いをしていることになるかもしれません。
 
2.真の目的とは
 目的を語るとき、その目的の表現が、真の目的を指しているかどうかは、重要なことです。
 真の目的は、人を感動させ、共鳴させることができますが、偽りの目的は、人を欺き、人を不幸にします。
 例えば、「利益を出す」ということは目的になるのか?ということを考えましょう。
 利益は何のために出すのでしょうか?利益は組織の存続のためにという目的ですか?
利益は組織を存続させるためには必要なことですが、そもそも、その組織の存在価値はあるのでしょうか?
 もし、その組織の存在価値が無く、その組織を存在させることを目的として、従業員の方が働いているのであれば、従業員の方は、非常に不幸であると思いませんか?
社会に求められない組織の存続のために何故に苦労するのでしょうか?
 同じ苦労をするのであれば、社会のためになることをして苦労したいものです
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Ⅲ業務革新の基本的な進め方の概要③

2.業務革新のステップの概要説明

⑴部門の存在目的を定義する。

①組織目的を設定する

組織の目的を設定するにあたっては、以下の手順で検討する。

 a.まず、目的を設定するシステム(機能・業務・制度等)を選択する。

 b.次に、そのシステムの対象(システム、人、組織等)、その対象の対象、また次の対象と言うように、三段階の対象を設定する。

 c.そして、以下に示す各レベルで「それは何のために」という問い掛けをして、目的を設定する。

    レベル1:システムが対象に対して何を提供(アウトプット)しようとしているか

    レベル2:システムの対象へ、どのように影響(対象のA状態からB状態への変換として捉える)しようとしているか

    レベル3:システムの対象が、次の対象に対して何を提供(アウトプット)しようとしているか

    レベル4:システムの対象の対象がどのように影響(対象のA状態からB状態への変換として捉える)しようとしているか

    レベル5:システムの対象の対象が、次の対象に対して何を提供(アウトプット)しようとしているか

 この問い掛けを繰り返して行くと、最終的に、対象が社会全体となり、その目的として「人類平和のために」という上位の目的に辿り着く。

実際には、そこまで検討する必要はないが、少なくとも、企業レベルの目的を意識できるレベルまで検討することが必要である。

 何故なら、各部門が企業の目的レベルまで展開できていれば、企業の目的展開図が作成でき、それが、バーナードが言う「協働的活動を鼓舞する」ことに繋がるのである。

 d.全ての目的検討資料を確認し、目的体系を整理する。

 e.各組織(部ないしは課・室レベル)における検討の対象となる「目的」を設定する。

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次回は『組織目的を設定する』です。

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Ⅲ業務革新の基本的な進め方の概要②

2.業務革新のステップの概要説明

⑴部門の存在目的を定義する。

①目的とは

 目的については、従来から「活動の目的について良く考えて行動するように」といった訓示の中でよく耳にする。

しかし、目的について真剣に配慮した活動は少ない。

これは、セミナー等で突然問い掛けた時の受講生の反応を見ると、より一層の確信を持つことが出来る。

何故なら、誰一人として、即答できる人はおらず、中には「心の準備が出来ていないから」という人までいる。

日常の活動で、目的を意識した活動をしていれば、何時、どんな状況で聞かれても即答できるのではと思うのだが?

 一方、目的について真剣に考えたことのない人が、講演などで目的の必要性だけをのべたものであると、その反応は「そんなことは当たり前、この講演は役に立たない」という。

実際には、その当たり前が出来ていないのではないかと思うのだが、自覚症状の無い人は幸せである。

 バーナードは著書「経営者の役割」の中で、

 「目的が与えられても、目的が組織を構成する努力を提供している人々によって容認されるのでなければ、協働的活動を鼓舞することにはならない。」

と言っている。

 このことから、一般の企業において、協働的活動が上手く展開できない理由がよく理解できる。

何故なら、前述のように目的の必要性は知っていても、目的の重要性を認識しそれを意識して活動している人は少ないからである。

 また、目的について、ニラクル・ルーマンは著書「目的概念とシステム合理性」の中で、

  • 目的は、予期なのであって出来事ではない。
  • 目的が向かうのは抽象によって選び出された効果であり、具体的な状況ではない。
  • 目的は、未来の、つまり時間的に離れた状態に注目する。等々」

と述べている。

 

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次回は『組織目的を設定する』です。

 

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Ⅲ業務革新の基本的な進め方の概要①

1、業務革新のステップ

業務革新活動の基本的なステップは以下の通りである。

ステップ1 : 部門の所在目的を定義する。

  目的の展開は、現在業務の実施目的を再認識し、部門のあるべき目的を再構築することを狙いとする。

ステップ2 : 部門アウトプットを定義する。

 選択した目的レベルへの段階的な働きかけ(OUTPUT)を明確にし、設計しようとする業務システムの目標を明らかにする。

ステップ3 : 部門の業務アウトプットを定義する。

 設計しようとする業務システムには、どの様なOUTPUT(働きかけ)が必要になるかを検討する。

ステップ4 : 部門の業務アウトプットの貢献度を定義する。

 部門の業務アウトプットの貢献度をそれぞれの目標(目的)領域単位で検討し、貢献度の全体の位置づけを明確にする。

ステップ5 : 業務インプットを定義する。

 設計しようとする業務システムのOUTPUTを基に、必要となるINPUTを探索する。

ステップ6 : 業務機能を定義し、業務手続を設計する。

 INPUTからOUTPUTへのシステムとしての業務を設計する。

ステップ7 : 現状とのギャップを確認し、課題を計画する。

 改善・設計のテーマを明確にし、その実行計画を立案する。

         

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次回は『業務革新のステップ1の概要説明:』です。

 

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Ⅱ業務革新のための基本的な思考④

3、機能中心思考からアウトプット(中心)思考へ

⑶アウトプット思考におけるアウトプットと機能の捉え方

 ①アウトプットの捉え方

   アウトプット思考におけるアウトプットの捉え方は、大きく分けて二つのアウトプットのスタイルがある。

それは、

  • 一つは、業務システムから出される結果としてのアウトプット
  • もう一つは、業務システムの結果の影響を受ける対象の変化の到達点としてのアウトプット

である。

 ここで、前者のアウトプットは、目的達成のための「働きかけ」として捉えられるアウトプットである。

そして、後者のアウトプットは、目標として設定されたシステムの「目的達成状態」としてのアウトプットである。

 従って、前者のアウトプットは、業務システムそのものを設計するときに用いられるもので、後者のアウトプットは、その業務システムの評価尺を設定するときに用いられるものである。

 この二つのアウトプットの関係を以下に示す。

「aut3-1.xls」をダウンロード

 ②機能の捉え方

 機能は抽象的に捉えるのではなく、できるかぎり構造的に捉えることが必要である。

なぜなら、

 機能を抽象的に定義してしまうと再現性がなくなり、ある限られた人にしか運用できなくなる。

しかし、しすてむにとって、最も大切なことは再現性の確保である。

 したがって、再現性を確保するためには、機能を曖昧な表現で捉えるのではなく、アウトプットをベースとした構造的な機能として捉えるべきである。

 具体的には、機能をインプットからアウトプットへの変換(働き)として定義し、構造的に捉える。(この捉え方は、E.Ⅴ.クリックのシステムを状態の変換として捉える考え方を応用したものである。)

 このように機能を構造的に捉えれば、検討の方向性や範囲を具体的に定義でき、検討過程における議論をムダに発散させることが少なくなる。

つまり、機能を構造的に捉えることで、方策の具体化の議論を効果的に集中できるのである。

 一般的な機能の設計は、予めシステムを想定し、そのシステムの機能について検討する。

例えば、「やかん」というシステムを想定し、その機能を「液体を蓄える」「熱を伝道する」というように抽出し、検討する。

 しかし、構造的な機能の設計は、まず、アウトプットを設計することから始める。

先ほどの「やかん」というシステムを例にすると、まず、何を得たいのか(どの様な状態をイメージしているのか)を検討する。

ここでは、「やかん」というシステムは一度脇に置いておく。

そして、得ようとするアウトプット、例えば、「カップの中にあるお湯」という状態を描く。

 次に、「カップの中にあるお湯」に最も近いインプット状態を検討し、「湯沸し器から出る湯」や「水道の蛇口から出る水」といったインプットを得たとする。

 ここで、システムのアウトプットとインプットが得られた訳でであるから、我々が得ようとする状態を実現するシステムは、「湯沸し器から出る湯をカップの中にあるお湯に変換するシステム」と「水道の蛇口から出る水をカップの中にあるお湯に変換するシステム」の二つを得る事ができた。

この二つのシステムから実現可能なシステムを選択し、業務を設計する。

「aut3-2.xls」をダウンロード

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次回は『業務革新の基本的な進め方の概要シリーズ』です。

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Ⅱ業務革新のための基本的な思考③

3、機能中心思考からアウトプット(中心)思考へ

 ここでは、機能とアウトプットについて、

  ・機能は働きかけの活動を定義したもの

  ・アウトプットは働きかけの結果を定義したもの

として捉える。

⑴機能中心の思考は活動過程を問う思考

 機能は働きかけの活動を定義したものであるから、自ら活動の過程に対して言及する傾向にある。

たとえば、機能の定義の仕方をみると、

  機能定義 : 何々を何々する。(名詞 + 動詞) 

というように、活動を定義したものになっている。

 機能の定義で代表的な方法としてワークデザインにおける機能展開があるが、これは、活動の範囲を徐々に拡大していくように展開する方法と言って良いだろう。

⑵アウトプット中心の思考は活動結果を問う思考

 アウトプットは働きかけの結果を定義したものであり、自ずと活動の結果、つまり、活動によってもたらせられる効果や期待及び目的について言及することになる。

 たとえば、アウトプットの定義は、

  アウトプットの定義 : 何々を何々にする。(状態A → 状態B)

と言うように、活動の結果に対して、その活動の影響を受ける対象の変化を定義している。

つまり、アウトプット思考は、活動の結果がもたらす影響を受ける対象の変化に対して、全方位的視点に立って検討する思考法であると言える。

 また、活動結果を問う思考法は、活動の結果としての状態の変化を問う思考であるから、自ずと、活動環境の変化を問うことになる。

従って、変化への追従を意識せずにはいられない思考法とも言える。

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次回は『⑶アウトプット思考におけるアウトプット機能の捉え方』です。

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Ⅱ業務革新のための基本的な思考②

2、効率性の追求の前に効果性の追及

 業務システムを検討するには、効果性と効率性を区別し、段階的に設計を進めることが大切である。

 ここで、まず考えたいことは、現在の活動をより良くし、将来ともその効果を得ようとする効率化の思考には、限界があるということである。

効率化の検討は、現状の状態を前提とし、その状態を閉じて検討する。

そのために、効率化は、現状の状態が比較的長い期間、保証される状況下では有効な思考となるが、しかし、この保証がいったん反故にされた状況では、有効性を失う。

何故なら、現在の活動が、組織にとって効果的でなければ、その活動を前提とした検討は、一切無駄になってしまうからである。

 つまり、効率化の思考は、効果が前提として保証されている状況において有効であり、その保証が無い状況では、有効性を保証できないのである。

 したがって、システムを検討する場合には、

 「まず、その効果を保証する状況を作り上げてから、そのシステムの効率化を検討する」

ということが大切になる。

 また、効率化の議論は、活動過程の議論でもある。

つまり、結果を得るための活動過程を、いかに少ない資源で達成するかを検討することが効率化である。

従って、効率化を重視した時代は、活動のプロセスの大切さを唱えた。

このような時代では、活動のプロセスの評価が、活動の実績の評価にほぼ比例するという認識が前提であった。

 しかし、活動のプロセスそのものが次に生かせない時代では、現在の活動のプロセスを前提に物事を問うことに、意味を持たなくなる。

また、活動のプロセスを評価しても、実際の成果に結びつかないという状況であれば、組織として、活動のプロセスを評価することの意味がなくなるし、そのような悠長なことを言っている余裕がなくなる。

 そして、このような状況下では、活動のプロセスは個人の能力向上における努力に任せ、その能力向上を支援するシステムを組織は用意すれば良い。

そして、その支援システムを活用するかどうかは個人の問題として捉え、活用率の向上はそのシステムを提供する組織の問題として捉えるようにすればよいのである。

 つまり、過去の活動の経験がダイレクトに生かせない状況(過去の経験を生かす状況は、様々な経験の部分的で応用的な生かし方になる。

つまり、ある経験でのAという状況と別の全く違うある経験でのBという状況等々様々な状況における経験をベースにしなければ、将来の状況を予測できないという状況)では、活動過程を問うのではなく、活動の結果を常に問う思考に変換し、過去の経験の統合を容易にできる思考に転換しなければならない。

 このように、効率化を問うことの意義が徐々に薄れていく今日、効率化の検討は効果性を保証できるシステムが確立されてからでも遅くない。

逆に、効果性を検討しなければ、新たにくる将来のパラダイムの変革に乗り遅れることになる。

 ここで、一般に、組織のパラダイムの変革には、長い時間か大きな圧力を必要とするが、効率化は比較的容易に、しかも短時間で実現できるものであると捉えることができれば、効率化の検討は、効果性の検討に十分な時間をかけた後でも遅くないということになる。

もし、乗り遅れたとしても、効率化は取り返しが容易なテーマでもある。

しかし、効果性は、乗り遅れると、企業そのものの存続に関わる問題にも発展しかねないテーマであることを認識したい。

 そして、システムの効果性を評価する場合、100点満点のシステムを期待できるケースは少ないということも認識しておきたい。

何故なら、効果のあるシステムの検討は、将来を仮に定義した検討であるから、将来の状況が多少でも変化すれば100点満点のシステムにはならないのである。

将来の定義が漏れなく設定できる訳がなく、100点満点を期待する方が問題である。

 しかし、もし、将来において100点満点のシステムができていたとすると、その経験の方が問題となることが多い。

何故なら、100点満点のシステムを一時でも経験すれば、人はそのシステムに愛着心を抱き、そのシステムを維持しようとする心理が働き硬直化へ突き進むことになるからである。

 そのような観点からも、変化への追従性を良くしたいのなら、100点満点のシステムを作ってはいけないと言うことになる。

かえって、60点程度のシステムの方が、将来を考えると有効な場合が多い。

つまり、60点程度のシステムで状況の変化に適切に追従していた方が言いということである。

 以上、効率性と効果性はこのように考えたいものである。

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Ⅱ業務革新のための基本的な思考①

1、業務の革新度とは

  ここで、業務の革新度は以下のように捉える。

   業務革新度=効果性×効率性

 ここで、効果性とは、「業務活動の効果が、その業務が達成しようとしている目的に対して、どの程度実際に貢献できたかを見るもの」と定義する。

 一方、効果性とは、「業務活動の結果に対する効果性を前提して、業務そのものが如何に効率的に処理されたかを見るもの」とする。

 つまり、どんなに効率的に業務を処理しようと努力しても、その努力は総合的に見ると、効果性の範囲内での努力の効果であり、元々効果性の低い業務であれば、如何に努力しても業務の革新度は低いということである。

そのような場合は、その努力をする前に、その業務の存在価値を問うべきだということである。

これは、しごく当然のことである。

 この時大切なのは、効果性の捉え方である。

一般的には、この捉え方が楽観的であり、業務革新へ結びつく「本来求められている効果性」とは程遠いものであることが多い。

何故なら、一般的に効果性として捉えているものは、次元が低い業務の直接的な効果という捉え方であり、これでは、業務の存在価値を問うても、その業務の現在の必要性が強調されるだけである。

そこで、業務の革新を意識する効果性は、効果性の定義をより次元の高い、より抽象度の高いもので設定しなければ成らない。

 このような「効果性×効率性」の考え方をベースに業務革新を捉えると、業務は将来に渡って継続的に革新すべきものであることが分かる。

 また、この「効果性×効率性」は、以下のようなイメージで捉える事ができる。

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次回は『2、効率性の追求の前に効果性の追及』です

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業務革新の進め方⑥ー⑸

Ⅰ業務革新のための価値観について

6.業務革新のための価値観

⑸システムは、イレギュラーな状況に目を奪われず、ありたい論で検討する。

 変革を促そうとして、良くぶつかる壁は、それは、イレギュラーな状況を想定した反対意見である。

 検討の最初の段階で、このイレギュラーな状況を検討することは、検討を止めることと同じである。

基本的な方向性が不十分な状況で、評論家は要らない。

欲しいのは開拓者である。

 つまり、開拓の精神を持って、基本的なシステムを構築し、そのシステムでカバーできない状況は、出来る限り取り除くように環境の改善や意識の改革(システムのイレギュラーな状態を発生させる要因として、システムに関係する人々の意識がある。)を推進できる人材が必要である。

 ここで、対象とする業務推進システムである間接部門の業務は、常にイレギュラーな状況の元で実行されていると考えれば、間接部門の業務の構築は、レギュラリティを前提に基幹システムを構築し、イレギュラーな状況への対応は、日常の業務の中で対応するように考えればよい。

 何故なら、イレギュラーな状況には、絶対避けられない状況は少なく、人的要因(意識の欠如によるイレギュラーの発生等)が大半であるから、その改革を推進することで、徐々に収束してくるものでもある。

 また、目標とする状態(目的の達成状態)のシナリオは、あくまでも、「ありたい論」で描き、「べき論」で描くことは避けるべきである。

何故なら、「べき論」で展開したシナリオは、基本的に「変化を嫌う」からである。

 「変化を嫌う」ということは、状況の変化に柔軟な対応ができないと言うことでもある。

「べき論」思考の落とし穴は、状況の変化に対応するために、基本的な原則の変化を求めているにも関わらず、原則を変えることはせず、繕いを始めてしまうことである。

その結果、ごちゃごちゃに絡まったシステム群ができ上がる。

そのようなしすてむは、システムそのものの目的を達成するためのものというよりは、システムを守ることに主眼をおいて運営されるようになる。

 このようなジレンマに陥らないために、基本的な思考は、「ありたい論」で展開したいものである。

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次回は『業務革新のための基本的な思考』です

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業務革新の進め方④

Ⅰ業務革新のための価値観について

4.管理センスよりも経営センスが求められている

 このように、過去から引き継がれた組織の経験の蓄積をベースとした業務に限界が見え始めた今日、最も顕著な変化を求められているのは管理業務である。

 たとえば、組織の見直しの段階でよく検討されるようになった「組織のフラット化」は「管理し管理する」という機能を排除し、それぞれの個人をより意思決定へ近づけ、機動性のある組織を作ろうという思考である。

 近い将来、管理のための管理業務の存在価値が問われることになるだろう。 

それは、過去の経験を蓄積し、過去の行動を修正し、次の計画につなげていこうとすることの必要性を問うときである。

 その時もはや、結果を捉えた過去のデータ(過去のエリア別売上高、年齢別売上高等)は、使い物にならず、将来を予測するデータが見つからないという時代に突入している。

 現在は、過去からの穏やかな流れの中に身を任せた良き時代は終わり、濁流の中に身を投じ、自らの手で流れを作り出さなければ、将来が無い時代の始まりに立っている。

そこには、将来を予測することは役に立たず、将来を創造することが必要となる。

 そして、これからは、過去のことを振り返っている暇はない。

たとえば、これからの時代は、トラブルが発生したら、トラブルが発生しないように管理する(規制を設ける)といった思考では対応できない。

何故なら、対象は常に変化するのであるから、ある対象のトラブルを管理してもその対象は直ぐに縮小し、新たな対象が生まれ、すぐに、別の所で新たな別のトラブルが発生することになる。

 つまり、出るものを押さえる方式の管理という行動には限界が生じてくるものである。

このような、「戦略転換期」に求められるものは、事業創造を担う経営的なセンスである。

 ここで、小川守正氏の著書「実践経営学」の中で、管理と経営の違いが述べられているので、それを引用すると、

『管理は、与えられた命令を、原則として定められた方法やルールに従って実行する行動であるのに対し、経営は自ら設定した目標を自らの方針により、自らの責任において実現しようという行動である。

また、管理には抑圧があるが、経営には新たな創造という自由があるし、管理の評価は与えられた目標の達成度による上司の主観的評価であるのに対し、経営の評価は投入資源と結果との関係において求められる。』

といっている。

 このことは、「戦略転換期」に求められる行動を、「組織の方針を踏まえ、自ら目標・方針(業務)を設定し、自らの責任において実現しようという行動」と定義する。

そして、前述の小川守正氏は著書「実践経営学」の中で、「部門経営論」を展開している。

ここで、部門経営とは、各部門を管理の場と捉えるのではなく、経営の場として捉えようとするものである。

 このような経営の場では、状況を創造する事が必要である。

そして、状況を創造するためには新たな価値観が必要であり、その価値観を共有化できなければ、組織的な革新行動が迅速に行えない組織であるといえる。

 つまり、経営者や部門長には、管理という同じ価値観の土俵での活動から革新という新たな価値観の土俵を創り、その価値観の共有化を図り、迅速な対応行動をリードする活動が求められているのである。

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次回は『経営センスを磨くための生産性概念』です

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業務革新の進め方③

Ⅰ業務革新のための価値観について

3.新たな価値観や対応行動が求められている

 ここで、関根次郎氏の著書「トップダウンの経営」を見ると、戦略のライフ・サイクルとして、「戦略創造期」・「戦略展開期」・「戦略転換期」の三つのステージを挙げている。

そして、「戦略創造期」・「戦略転換期」における経営システムと「戦略転換期」における経営システムとの間では、相反する価値観や対応行動が求められていると書かれている。

 このことから、現在は、「戦略転換期」に突入しており、積み重ねた成功体験を基にした経営システムに対する価値観や対応行動に変わる新たな経営システムに対する価値観や対応行動を必要としているのではないかと考えられる。

 ここに一つの興味深い言葉がある。

それは、トム・ピーターズの経営破壊の中で、補聴器メーカーのオティコン社のコリンド社長の言葉である。

それは、「従来の組織の枠組みを外す。つまり、すべての部課を廃止し、管理職の肩書きを一切なくすなど、型にはまった月並みな組織を丸ごと取り払った。おかげで、非常に競争力がついた。」と語っている。

 これは正しく、過去の成功を支えたシステムの価値観をブレイクスルーすることで達成できたことであろう。

「ブレイクスルーする」ということは、言葉では一件簡単なようであるが、今日の経営者や管理者は、「どのように考えればブレイクスルーできるのか」ということに最も悩んでいるのではないだろうか。

 ここで、ブレイクスルーする時に大切な考え方を紹介する。

それは、マーフィーの法則の中「ホーキンズの進化論」という項で述べられていることである。

 ここでは、

  『進化とは間違った理論を正しい理論に置き換えることではない。間違った理論をより微妙に間違っている理論と置き換えることである。』

といっている。

このことから考えると、間違ったと判断する基準こそ、過去の成功体験からくる価値観や対応行動ではないのか、将来の正しいと思われる行動に対して、この判断は出来ないのではないかということである。

 つまり、ブレイクスルーし、革命の時代を乗り切るためには、過去の成功体験から作られる判断基準(価値観)を捨て去る勇気と判断が必要であるということである。

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次回は、『管理センスよりも経営センスが求められている』です。

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業務革新の進め方②

Ⅰ業務革新のための価値観について

2.成功体験が邪魔になる時代が来た

 今日の組織の階層を振り返ると、大抵の組織では、上層部に過去の成功体験者を起用している。

これは、事業の前提となっている事業環境等が規模の拡大はあるにせよ、根本的には変化しないという前提からであろう。

 ここで大切なことは、経営者として、このように「経営の前提となる条件に根本的な変化はない」と認識するか、それとも、トム・ピーターズが、その「経営破壊」という著書の中で「今日の激動の時代では、改革というよりも革命というキーワードの方が適切である。」といっている様に、変革という生温かい変化ではなく、もっと劇的な変化を意味する革命というイメージを経営の中に認識するかである。

 時間の経過と共に、日常の業務活動においても、徐々にではあるが、その役割(目的)が変化している。

例えば、10年前の業務と現在の業務を比較して頂きたい。

10年前の一般企業では、まだ、大型のコンピューターシステムを有するデータの集中処理を中心とする業務システムが大半であった。

しかし、現在のシステムは、エンドユーザー・コンピューティングを思考した業務システムへと変化してきている。

これらは、ネットワークシステムの発達やそれを活用した経営のオープン化により、より一層の変化を求められるであろう。

 このように、会社の内外を問わずシステムや様々なトリガーが、経営やそれを司る業務システムの変革を促している。

そして、そのサイクルが今日では、確実に短くなってきているという事実を認識すべきである。

 このような時代において、過去の成功体験(事例)が、変化に対応する機会を遅らせることがある。

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次回は、『新たな価値観や対応行動が求められている』です。

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業務革新の進め方①

Ⅰ業務革新のための価値観について

⑴改善思考の役割は終わった

 今日、良く言われる減速経済化において、従来からある改善思考は役割を果たせなくな

ってきた。 それは、従来からの改善思考の前提には、改善対象が継続的に発展すると

いう状況が設定されている。 それは、改善のテーマをとして取り上げた時点で、そのテー

マ達成が、今後も有効であるという保証があったということである。

 しかし、減速経済下では、ややもすると、改善のテーマをとして取り上げた時点で、その

改善が役立たないという状況が生まれるかもしれない。 そうなると、改善思考の前提が

成り立たなくなる。つまり、改善テーマを取り上げた状況が、改善テーマの完了まで持ちこ

たえるかどうかさえ、不透明になってきたということである。

 従って、過去の状態をよりよくしていこうとする改善思考は、減速経済下では、その役割

を果たせなくなってきた。

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次回は「成功体験が邪魔になる時代が来た』です。

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