民主党政権に感じる危険性
1.事業の取捨選択をした評価尺を示せ
来年度予算の概算要求に関するニュースがメディアを騒がしている。
ここで疑問に思うことは、マニフェストといえど、他のすべての事業と同じ評価尺で優先順位を考える必要があるのではないか?ということである。
たとえば、子ども手当や高校の授業料の無償化は、他の事業と比較した場合、国民にとって本当に優先順位が高い事業なのか?
子ども手当や高校の授業料の無償化というマニフェストを予算化するに当たり、どのような評価をして他の事業より優先度が高いというのか?という点を、国民に論理的に分かりやすく納得できる説明を行う責任が、民主党にはある。
優先順位は、単なる民主党の感覚的な判断であってはならない。できれば他の事業と比較した数値で示すか、数値で示せないなら、その根拠となるロジックを示すべきである。
単に実態を正確に把握できていない段階でのマニフェストを全面に押し出し、マニフェストを時代劇の水戸黄門の印籠のように掲げ、検証されていないマニフェストに掲げた事業をごり押しする意図は何処にあるのか? 冷静に考えれば、単なる選挙対策にしか見えない。今の状況は、全く理解不能である。鳩山政権は、一見すると穏やかであるが、マニフェストを盾にした独裁政治のにおいを感じる。全く評価できない。
本来の国民目線はどこに行ったのか? 国民目線の評価尺を明確にし、国民へ分かりやすく示して議論を尽くすことが大切ではないか?
2.本当の無駄は違うところにあるのではないか
振り返って、本来、事業そのものが問題なのではなく、事業におけるお金の使い方(予算管理の方法)が問題なのではないだろうか? そもそも、予算が余分につくと、公用車が高級車に変わるといったことや椅子が豪華になるなど、無駄なお金の使い方に問題がある。
であるなら、選択し残った事業が適切な予算で執行されるかどかを見極める必要があるが、そのような評価はできているのだろうか? このような評価眼が無く、コンクリート事業を敵のように税金の無駄だとして切り捨てる思考は、非常に危険がある。
以前から、補助金や給付金の効果などを問う議論はされており、今回の子ども手当の効果を考えると疑問符がつく。 そもそも、少子化対策であるなら、なぜ子どもを産まないのか(産めないのか)を本当に考えただろうか? その上で、給付金は少子化対策にどのような効果があるのかを確にしなければならないが明確でない。
よって、選挙対策のために、人気取りの取って付けたような政策にしか見えない。もっと言えば、子ども手当を給付すると、子どもを産まない(産まない)家庭のどのような状況に対して有効だというのか?全く分からない。
一方では、親の娯楽費に使われるかもしれないという懸念を残したまま、その対策も具体的に見えず、そのようなことがあったら給付をしないなどの対策をすると答えた議員がいたが、具体的にすべての家庭を公平に評価できるのか?甚だ実現性が低い。給付金の使用に監視を付ければ、そのために余分に人件費やシステム費等が増える。
ばらまいたお金の効果について、全く評価できないのが給付金である。そう考えると、この政策は税金の無駄遣いではないのか? 効果が測定できない事業に税金を投入することは無駄ではないのか?
居酒屋でこんな話を耳にした“何人の子どもを産めば今の給料より多くなるか”中学までは良いが、中学を卒業し高校(私学:学費300万円/人 公立学校が無料になっても私学に通う子どもはどうなる?)に進み、大学(私学:学費500万円/人 奨学金は何人がもらえるのか? 返す必要の無い奨学金なのだろうか?)や専門学校を卒業させることを考えたら、その後どのくらいの費用が掛るかを考えていない。冗談にしても、こんなイメージ・・・つまり単に収入が増えるという頭しかない親に給付して、本当に効果があるのだろうか?
民主党の政策をみていると、国民の安全のために建設しているダムはだめで、効果が明確でない子ども手当は良いという、何を持って税金の無駄遣いというのか、根本的な国民目線の価値観が見えないから理解できないのである。
3.少子化対策であれば
企業が、子どもを産むことを支援するような就業規則を盛り込むことを義務づける方が良いのではないか?
たとえば、
・子どもの成長と共に、企業の子ども手当が増える。(国と企業で負担する。)
・子どもを育てる間は、休職手当が出る。
・子どもを育てる間の休職後の復職もスムーズにできる。
・企業内ないしは地域企業グループ間で子どもを安心して預けるところがある。
といった子どもを育てる姿を実現することの方が効果的ではないか?
良く分からない国民に支持されたかどうか分からない(反自公政権票が殆どの)マニフェストに固執するのではなく、もっと本質を議論し、政策を立案して欲しいものである。
このままでは、参議院選挙では自民党の動き次第で、民主党は惨敗するだろう。自民党が野党的な国会運営をせず、元政権党としての意地を見せた国会運営(国民目線の政策議論)を見せれば、来年の参議院選挙や統一地方選挙での自民党の復権のチャンスは十分にあると言える。
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