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ホワイトカラー生産性のとらえ方(全2回)その2 改定

効果性に重点を置く(その2)

 前回、ホワイトカラー生産性を管理するための測定について、その厳密性を期待できない理由として収集するデータの問題を取り上げました。ここで考えなければならない点は、本来のホワイトカラーの存在価値をどのように捉えるかということです。

 本来のホワイトカラーの存在価値は、直接的な物を生産しているまたは物を消費している対象(直接部門)に対して、ホワイトカラーの各部門(担当者)の役割・責任の範囲で、何らかの「働きかけ」をすることで、その対象(直接部門)に貢献することで得られます。

 したがって、ホワイトカラー生産性は、「働きかけ」がホワイトカラーの貢献すべき対象に対して、どのように貢献しているかを見る「効果性」という視点に焦点を当てて考えるべきです。

 この「効果性」という視点は、具体的に(定量的に)測定しその値を確認することも大切ですが、最も大切なことは、効果が出ている変化を感じ取ることにあります。

 自分ないしは自部門の「働きかけ」が、対象に対して効果があったのかを観察し、その効果が適切なものであったかどうかを感じ取り、もし効果が無いもしくは効果が期待通りで無いものであったら、新たな「働きかけ」をすぐに探究し実施するというように、常に効果の高い業務を達成するという姿勢が大切なのです。

 このような感性は、自部門の存在を固辞するのではなく、自部門の他部門への貢献に拘るということで、最も貢献できるのであれば、自部門の存在が無くても構わないという感性を持つことが大切なのです。

 この「効果性」という視点の捉え方には、効率性にイメージされるような管理・統制の概念はなく、自らの自発的行為を大切にする価値観をベースに持つものです。

 つまり、ホワイトカラー部門の働きかけによって、対象となる相手(ステークホルダー)はどのようになるのか?(できれば、なって欲しいのか?)という”純粋な思い”を持つことから事柄を定義し、意識することが大切です。

 ホワイトカラーは、一人の行動が無限の成果を生み出す可能性を持っている反面、無限の損失を組織に与えかねない存在でもあります。

 例えば、受付は、「来社される方が当社に対する好印象を持って頂くこと」という目的を思い描き、そのような心で来社される方々に接することができれば、商談相手の警戒心和らげることができ大きな商談を成立させることに貢献できるかもしれない、あるいは、感情的になっていたクレームで来社された方が冷静に話し合いができる方に変えることができるかもしれません。

 このように、ホワイトカラーは、直接的な効果を測定できなくても、どのようなことに貢献しようとして業務を行うのかを意識することで、業務の質を高めることができ、結果、生産性を向上させることができます。

 その意識を常に貢献する対象に持てば、例えば、座ったままお迎えする受付から立ってお迎えする受付に変わる、あるいは、情報を要求するだけの間接部門ではなく情報を提供できる間接部門に変わる、などの変化が確実に組織の存在価値を高めます。

 以上のように、定量的・定性的なデータで表現できなくても、ホワイトカラーの生産性は「効果性」という視点に着眼し、常に意識することで、組織の存在価値を高めることができるのです。

                                          

                                            by 尾嶋 繁

                          

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